2015年1月14日に、アップロード速度が十分に出る時間帯で再計測した結果を追加しました。
Office 365 の日本データセンターが稼働していますね。以下に、現在利用しているテナントが何処のリージョンにあるかを調べる方法が記載されていますので、これまで取得していた東アジアリージョンと新しく検証用に取得した日本リージョンの速度の違いを比べてみます。
Office 365 のデータセンターの場所を調べる方法
http://community.office365.com/ja-jp/b/office_365_community_blog/archive/2014/12/17/how-to-figure-out-the-location-of-datacenter.aspx
速度に一番顕著な差が出るのは SharePoint Online (OneDrive for Business) だと思われますので、1 GB のファイルをダウンロード・アップロードする速度で比較してみましょう。
なお、検証環境および検証結果は、全て 2015年1月12日現在のもので、簡易な検証結果でもあり、結果が保障されるものではありません。
検証環境
今回利用した検証環境は以下の通りです。
- OS : Windows 8.1 64bit版
- ハードウェア : Intel Core i7-3635QM @ 2.4GHz、メモリ 16 GB、LAN Intel 82579LM Gigabit Ethernet (オンボード)
- ブラウザ : Internet Explorer 11 (32bit)
- ルーター : NEC Aterm WR9500N
- 回線 : フレッツ 光ネクスト ハイスピードタイプ (ダウンロード 最大 200 Mbps、アップロード 最大 100 Mbps)
- 価格.com のスピードテスト・回線速度診断価格.com のスピードテスト・回線速度診断によると、以下の計測結果
アップロード : 21.7 Mbps (2.71 MB/s、1 GB アップロードを 6 分 17 秒相当)
ダウンロード : 69.7 Mbps (8.71 MB/s、1 GB ダウンロードを 1 分 57 秒相当)
2015年1月14日に再計測した結果です。
アップロード : 94.8 Mbps (11.85 MB/s、1 GB アップロードを 1 分 26 秒相当)
ダウンロード : 96.4 Mbps (12.05 MB/s、1 GB ダウンロードを 1 分 24 秒相当) - 検証方法 : Web UI 経由で 1 GB のファイルを 3 回ダウンロード・アップロードし、平均値を算出
- 計測方法 : ストップウォッチの Windows アプリケーションを手動で利用
検証結果と推察
検証結果は以下の表の通りです。
リージョン | アップロード速度 (時間) | ダウンロード速度 (時間) |
東アジア | 1.34 MB/s (12分44秒) |
2.46 MB/s (6分57秒) |
日本 | 2.60 MB/s (6分33秒) | 3.54 MB/s (4分49秒) |
速度向上 (%) | 94% | 43% |
日本リージョンを利用することで、ダウンロード速度は 40~50% 程度向上し、アップロード速度は 100% 程度向上していますが、日本リージョン利用時のアップロード時間は、3 回の計測時それぞれ「6分35秒」「6分32秒」「6分32秒」と回線速度診断のほぼ上限のため、この検証環境よりも高速な回線を利用している場合には更なる向上が望めるかもしれません (早くフレッツをギガに変更しなくては…)。
2015年1月14日に再計測した結果は以下の通りです。日本リージョンを利用することで、ダウンロード速度は 400~500% と大幅に程度向上し、アップロード速度も 120% 程度向上しています。
リージョン | アップロード速度 (時間) | ダウンロード速度 (時間) |
東アジア | 1.87 MB/s (9分9秒) |
3.72 MB/s (4分35秒) |
日本 | 4.12 MB/s (4分8秒) | 21.33 MB/s (48秒) |
速度向上 (%) | 120% | 473% |
いずれにせよ、少なくとも日本リージョンを利用することで、日本から SharePoint Online / OneDrive for Business を利用するユーザーにとっては、これまでよりもネットワーク速度が高速に感じられるのは間違いないでしょうね。